シリフ霊殿
Schild von Leiden

羞恥心
「我が軍に仕えるのならば、まずその服装をどうにかせよ」
「服装……ですか」
 言われて自分の服装を思い出した。
 ここに来るまでは野良と呼ぶのも良いとこな生活だった訳だから、見た目に気を使ってる余裕なんてありはしない。
 自分でもボロボロな格好だという自覚はある。
「飾り立てろとは言わぬが、少しは小綺麗にしておけ」
「はあ」
 小綺麗に、ねぇ……まぁこの大将さん潔癖症っぽいもんな。
 身体を動かす時に妨げになるから、あれこれ装飾をつける気が無いのは同感。
 しかし小綺麗ではあって欲しいと。
 小綺麗で、かつ動きやすく……小綺麗というと上杉の忍びみたいなのだろうか。
 あれは確かに綺麗といえば綺麗で、そして服が……


 ……


「さらば俺の羞恥心!」
「貴様今何を想像した」
 あれ、違うんですか。



武装錬金の台詞を言わせたかっただけ
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