いっそ見事なまでに馬の合わない教師、というのが稀に居る。
自分と意見が必ず食い違うとか、何故か自分を嫌っているらしいとか、
或いは単にその教師の人となりが気に入らないという場合もあるけれど。
どんな理由であれ、馬が合わないからには取る行動は一つ。
言っておくけど間違っても耐えるとか好かれるよう努力するとかじゃない。
「おい、次松永の授業だぜ。どうするよ」
「こうするよ」
ドアの間に黒板消し。ベタだけれども鉄板だ。
「……今時いねえだろ、こういうのに引っかかる奴」
「いや分かんないよー、簡単に引っかかるド天然が居るかも……」
ばふ。
「……」
「……えっと」
「……貴様ら」
「チカ、ダッシュ!」
「言われるまでもねえよ!」
実際に見たことはない