誰も居ないお家にお呼ばれして。
高そうなケーキと美味しいお紅茶をご馳走になって。
良いではないか良いではないかでそういう流れになった。
「も、もうり、先輩……?」
何だ、と私の上に馬乗りになった毛利先輩が答えた。
何だとか返事をしてくれつつもその手は止まらない。
細い指がゆっくりと私の服を脱がせていく。太腿を撫でられて身体が震えた。
「やっ、ちょ、待……!」
「嫌か?」
「……嫌じゃないです、けど」
「其方が拒むのならば無理にはせぬ」
うそつき。
いや確かに嫌だって言ったらいつでも止めてくれるけど。
その後いつも何だかやらなきゃいけないような流れに持ってかれちゃうんだから。
「……本当に、嫌じゃないんです。 ……ただ、今日は」
「何だ」
「折角のケーキパサパサになっちゃうんで、食べてからがいいです」
高そうだったし勿体無い。
言うと毛利先輩があからさまに溜息を吐いて肩を落とした。
「……食べて来い」
「は、はい」
珍しい攻め姿勢の元就様