シリフ霊殿
Schild von Leiden

続・小一時間ほど問い詰める
 とりあえず暇を作ってデパートにやって来てみた。
 肝心のこの男は何を勘違いしているのか、「お前の分まで選んでやるからな!」などとのたまっている。
 お前の買出しだっつーの。
 けれども事実、ことボディケア用品に関して彼の気に入る物には外れが無いから、
 じゃあチカはどんなのが使いたい?と言いつつ化粧品売り場へ押し込んだ。
 何故化粧品売り場かって?シャンプーなんかは近場のスーパーでも買えるから。



「お、あったあった。ここのはやっぱクオリティが違うんだよな!」
 一人納得しつつ化粧水のボトルを手に取っている。
 つーかこういう買い物するの恥ずかしいとか言ってたのはどうした。
 堂々としてる分明らかに悪目立ちしてるぞ。
「チカ、メンズはこっち」
「馬っ鹿お前、男モンなんか買ってられっかよ」
 折角出してやった助け舟は速攻で撃沈される。
「あのさあ、一応言っておくけどパッケージだけで中身一緒だからね?」
「デザインが可愛くねェだろ!?」
 あ、どうしよう殴りたい。本気で殴りたい。



やりすぎました
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