お嬢様、お帰りでござったか……な、何と破廉恥な!
いや、そ、その、頭に生えておられるお召し物は一体……
……はろ?
おお、そういえば今日は異国の祭りの日でござったな!
政宗殿に教えていただいたのをすっかり忘れており申した。
という事はお嬢様の頭のそのお召し物も物の怪の仮装なのでござるな。
某でござるか?某も勿論しておりまする。
あまり物の怪と呼べるような恐ろしい物ではござらぬが、
この頭の触覚と、後ろを向けばこう、羽根があって……
お分かりになられるか?妖精さんでござる!
ち、蝶ではござらぬ!妖精さんでござる!
まぁ……佐助にも蝶の様だとは言われてしまったが……
って、はぁぁぁ!佐助に用事を頼まれていたのを忘れていたでござる!
お嬢様、申し訳ござらぬがこれにてしばし!
04.妖精