シリフ霊殿
Schild von Leiden

男に二言なし
「お前に一つ言いてえ事がある」
 ぴしり、と正座をしてあたしを見つめる小十郎さん。
 あたしははい、と返事はするけれども正直そろそろ足がきつい。
 大事な話があると呼ばれて、正座のまま無言で見詰め合う事半刻。
 やっと本題ですか遅いです緊張も聞く気力もすっかり蕩けちゃいました。
 ……言えないよそんな文句。

「俺に」
「はい」
「俺に一生味噌汁を作らせてくれ!」
「……はい」
「……そ、そうか」
「はい」
「……」
「……」
 何だか『あ、間違った』的な表情してるけど面白いからしばらく放っとこう。



友人に見せたら大受けしたのでそのままサイトに載せた小十郎
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